JDリーグ個人表彰式【JD.LEAGUE AWARDS 2022 】

JDリーグ2022年度の個人表彰者に対する表彰式『JD.LEAGUE AWARDS 2022』が11月30日に東京プリンスホテルで開催されました。
受賞者は事前に発表されましたが、最高殊勲選手賞と新人賞及びWowExpērience賞は当日発表されました。

司会進行役は、昨年開幕節発表記者会見で司会を務めた千葉咲実選手(シオノギ)と乙津向茄秋選手(タカギ北九州)が再び起用され、前回よりもよりスムーズに進行される様子が見られました。また、インタビュアーは前回から引き続き須藤麻里子選手(大垣ミナモ)に加え、新たに坂本実桜選手(日立)、上村奈美選手(東海理化)、後藤明日香選手(日本精工)の3名が加わりました。

オープニングは、松尾ほの華選手(日本精工)と安川裕美選手(伊予銀行)の2人で結成されている「ミルクガール」のコントでスタート。JDリーグの特徴を上手に表現しながら、笑いの要素もしっかり組み込み、会場を沸かせました。

個人表彰者

≪東地区≫

≪西地区≫

≪特別表彰≫

最多盗塁賞
東地区:杉浦穂華(日立)
西地区:松瀬清夏(伊予銀行)

最多盗塁賞は、東地区は日立サンディーバの杉浦穂華選手、西地区は伊予銀行ヴェールズの松瀬清夏選手が獲得しました。
杉浦選手は、12盗塁、松瀬選手は15盗塁でした。杉浦選手は高卒2年目、「塁に出たら走る」という村山監督の方針で、走のスペシャリストとしてランナーが出たら代走として出場し、数々の盗塁を決めてチームの勝利に貢献しました。プレゼンターは、今回会場に来られていた杉浦選手のお父様。1組2名で3万円というスペシャルチケットを購入しての参加。しかし実娘の晴れ舞台に並ぶことができプライスレスな価値があったのではないでしょうか?お父様から質問の来年の目標については、「今シーズンの記録を上回り、足を生かして走攻守で活躍したい」と答えました。また、松瀬選手は太陽誘電からの移籍1年目。大学同期の床次マネージャーの支えもあり新チームでも大活躍。「来年は、今年の記録を上回り2年連続盗塁王を獲ることと足を生かして勝利に貢献したい」と話しました。インタビュアーの須藤麻里子選手(大垣ミナモ)は「お二人とも明るいチームの中で、気づいたらセカンドベースにいる。来年も足を生かしたプレーを魅せていただけることでしょう」とコメントしました。

最多打点賞
東地区:藤田倭(ビックカメラ)
西地区:エリカ・ピアンカステリ(SGH)
   :樋口菜美(タカギ北九州)

最多打点賞は、東地区はビックカメラ高崎の藤田倭選手(打点33点)、西地区はSGホールディングスのErika Piancastelli選手とタカギ北九州の樋口菜美選手(打点26点)でした。エリカ・ピアンカステリ選手はイタリア代表で東京オリンピックにも出場している選手です。日本でのプレーは1年目のシーズンでした。今回は既に帰国しておりアワードは欠席でした。プレゼンターは、JDリーグ表彰委員でもあるベースボールマガジン社の三橋祐子氏。いつも隣で写真を撮っている方がプレゼンターとして舞台に上がり個人的にとても驚きました。インタビュアーは坂本実桜選手。「打席の中で考えていることとシーズンを通しての感想は?」の質問に対し、藤田選手は「打席の中では頭をシンプルにし迷いなくスイングすることを心掛けている。今シーズンを終えて、チームが優勝し、自分も個人賞が獲れてうれしく思う。」と答えました。また樋口選手には「バッティングの秘訣とルーティン」について質問し、「センター返しを意識している。ルーティンは朝ランニング、素振り、お風呂に入ること。」と答えていました。最後にピッチャーの坂本選手は「2人とも素晴らしいバッターなので投げていてとても怖いと思っていた。」と話しました。

最多本塁打賞
東地区:坂本結愛(日立)
西地区:樋口菜美(タカギ北九州)

最多本塁打賞は、東地区は日立サンディーバの坂本結愛選手(11本)、西地区はタカギ北九州の樋口菜美選手(10本)でした。樋口選手は最多打点賞との二冠になります。プレゼンターはJDリーグ表彰委員のテレビ東京の高橋海里奈氏、インタビュアーは上村奈美選手です。今年特に強化したことや取り組みについて、坂本選手は、「一番強化したのは体幹トレーニング、外国人投手・日本人投手共に相手をしっかり意識して打席に立つことを心掛けていた」また、新天地で活躍できる秘訣について樋口選手は「新しいチームになったが自分だけの力ではなくチームメイトに刺激を受けてこの結果に繋がった」と話しました。上村選手は「来年も素敵なアーチを期待しています」という言葉を送りインタビューを終えました。

首位打者賞
東地区:塚本蛍(ホンダ)
西地区:ステーシー・ポーター(SGH)

首位打者賞は、西地区はホンダリヴェルタの塚本蛍選手(4.05)、東地区はSGホールディングスギャラクシースターズのStacyPorter選手(4.51)でした。プレゼンターは、JDリーグツアーゲームズタイトルパートナーの株式会社JTB大沢剛氏。インタビュアーは日本精工の後藤明日香選手。受賞した今の気持ちは「目標にしていた賞でもあるのでとても嬉しい。」打席の中で考えていることは「狙っている球を自分のポイントで強く当たる瞬間だけを意識して最大限の力をそこで出せるようにスイングすることを意識している。」と話しました。ピッチャーの後藤選手は「次の対戦が楽しみです」とコメントし、インタビューを締めました。尚、StacyPorter選手は既にオーストラリアに帰国しており、欠席でした。

最多勝利投手賞
東地区:カーリー・フーバー(デンソー)
西地区:後藤希友(トヨタ)

最多勝利投手賞は、東地区はデンソーブライトペガサスのCarley Hoover選手、西地区はトヨタレッドテリアーズの後藤希友選手でした。Carley Hoover選手は26試合投げて18勝、後藤希友選手選手は13勝でした。プレゼンターはファンマーケティングパートナーぴあ株式会社永島誠氏。インタビュアーは須藤麻里子選手。フーバー選手に対し、他のチームからもわかるほど元気で明るいムードメーカーのイメージがあるが、この賞を受賞した感想を伺ったところ、「めっちゃ元気。(日本語)デンソーというチームに所属させていただきすごく嬉しく思っています。(English)」また、ソフトボール人生の中で意識されていることは?の問いに対しては「ソフトボールが大好きで、ソフトボールをやれていることが毎日楽しくてハッピーでいられていると思う。(English)」と答えました。今回はチーム通訳の田河眞美さんもドレスアップして参加されていました。後藤選手に対しては、被安打が少ない印象ですが、受賞の感想は?の問いに対し「今シーズンは結果としては被安打が少なかったが、試合に臨むにあたっていつもキャッチャーの切石さんと全試合ノーヒットノーランを狙うような勢いで取り組んでいた。それがこの結果に繋がったと思う」また東京オリンピックが終わって意識していたことに対しては、「今まで以上にファンの方が沢山応援してくれることもあってプレッシャーも感じたが、プレッシャーを背負うのはあまり得意ではないので、マウンドに立った際は何も気にせずに思い切って投げ込むことだけを考えて今シーズンプレーしてきた。」と答えました。最後に須藤選手から「来年も力強いピッチングに期待しています。」という言葉を送りインタビューを終えました。

最優秀防御率賞
東地区:濱村ゆかり(ビックカメラ)
西地区:後藤希友(トヨタ)

最優秀防御率賞は、東地区はビックカメラ高崎ビークイーンの濱村ゆかり選手、西地区はトヨタレッドテリアーズの後藤希友選手です。濱村選手は今シーズン21試合に登板し112回を投げて防御率は0.81をマーク。後藤選手は22試合88回2/3イニングを投げ、驚異の防御率0.47をマークし、最多賞に続き投手部門二冠を達成。プレゼンターはJDリーグオフィシャル配信パートナースポーツナビ小用圭一氏。インタビュアーは上村奈美選手。濱村選手は、受賞した感想ついて「最少失点で抑えたいという気持ちで一年間戦ってきたのでこの賞をいただけてすごく嬉しい」またチームが勝つためにシーズンを通して大切にしてきたことに対しては「シーズンと通して粘り強く戦うことを意識してきた」と答えた。後藤選手は、今シーズンの目標につていて「防御率トップを目標にこの一年戦ってきたのでいい結果となった」複数タイトルを獲得という輝かしい成果を残せた理由は「ファンの皆様を始め、JDリーグを支えてくれた沢山の方々のおかげ。またトヨタで4年間やってきたこのチームが一番素晴らしい環境だと思っている。その中で馬場監督を始め秦GMや谷村部長が素晴らしいチームを作り上げてくれたおかげでこういう結果を出すことができたと思う。」最後に「お二人ともマウンドでの姿が堂々としていてとても素晴らしかった。」と上村選手が締めくくりました。

ベストナイン(東地区)
投手:カーリー・フーバー(デンソー)
捕手:我妻悠香(ビックカメラ)
一塁手:森山遥菜(日立)
二塁手:川畑瞳(デンソー)
三塁手:坂本結愛(日立)
遊撃手:工藤環奈(ビックカメラ)
外野手:塚本蛍(ホンダ)
外野手:原田のどか(太陽誘電)
外野手:松本怜奈(ビックカメラ)
指名選手:藤田倭(ビックカメラ)

東地区ベストナインは、投手がデンソーブライトペガサスのCarley Hoover選手、捕手がビックカメラ高崎ビークイーンの我妻悠香選手、一塁手は日立の森山遥菜選手、二塁手はデンソーブライトペガサスの川畑瞳選手、三塁手は日立サンディーバの坂本結愛選手、遊撃手はビックカメラ高崎ビークイーンの工藤環奈選手、そして外野手は、ホンダリヴェルタの塚本蛍選手、太陽誘電ソルフィーユの原田のどか選手、ビックカメラ高崎ビークイーンの松本怜奈選手、指名選手はビックカメラ高崎ビークイーンの藤田倭選手でした。プレゼンターはJDリーグオフィシャルパートナー株式会社タウンズ野中祐行氏。

インタビュアーは坂本実桜選手。フーバー選手は今シーズンのチームメイトとの一番の思い出についてこう語っています。「一つに絞ることは難しい。毎日一緒に練習して毎試合、チームメイトと思い出を作っている。」我妻選手はピンチの時や競っているときはどんなことを考えてプレーしているかの問いに「慌てずしっかりやるべきことをシンプルに考えてピッチャーを助けられるように考えている」森山選手は移籍一年目でこのような賞を獲ることは難しいと思うが意識したことについては?「特にないが周りの方々に恵まれて応援してくれるファンも増え、そのおかげでこんな素敵な賞をいただくことができたと思っている」川畑選手は今の気持ちを誰に報告したいか「親に報告したい。どんな結果であろうと試合の度に連絡をくれていたので」坂本選手は練習の時に意識していることは?「相手のピッチャー、場面、得点差等すべて考えて練習することを心掛けている」工藤選手はチャンスに強いバッティングをしているが、一番心に残っている場面は?「最後の決勝の先制ホームラン」塚本選手は今年を振り返った感想を「今年はJDリーグという新しいリーグになって沢山の方々に支えられてファンの方に応援していただき、あらためてソフトボールができることに感謝を感じる一年だった」原田選手は自分の思う今シーズンのベストプレーは?「全試合がベストプレー。JDリーグがあらたに始まって大好きなソフトボールを素晴らしい仲間といつも応援してくれるファンの皆様の前でプレーできることが毎試合自分の喜びであり、ベストプレーだった」松本選手も移籍一年目だったが変化したことはあったか?「移籍して沢山のことを教えてもらった。それをしっかり自分のものにできるように練習をしてきたのでこういう結果を出すことができてうれしく思う。」藤田選手には二刀流の面白さを聞いた。「普通の野手ではわからないピッチャーの心理やバッターの心理がわかること。」と話しました。

ベストナイン(西地区)
投手:後藤希友(トヨタ)
捕手:切石結女(トヨタ)
一塁手:ステーシー・ポーター(SGH)
二塁手:鎌田優希(トヨタ)
三塁手:川口茉菜(伊予銀行)
遊撃手:辻井美波(伊予銀行)
外野手:樋口菜美(タカギ北九州)
外野手:バッバ・ニクルス(トヨタ)
外野手:エリカ・ピアンカステリ(SGH)
指名選手:リサ・モールデン(伊予銀行)

西地区のベストナインは、投手がトヨタレッドテリアーズの後藤希友選手、捕手も同じくトヨタレッドテリアーズの切石結女選手、一塁手は首位打者賞も獲っているSGホールディングスギャラクシースターズのStacyPorter選手、二塁手はトヨタレッドテリアーズキャプテンの鎌田優希選手、三塁手は伊予銀行ヴェールズの川口茉菜選手、遊撃手も伊予銀行ヴェールズの辻井美波選手、外野手は、本塁打賞も獲得しているタカギ北九州ウォーターウェーブの樋口菜美選手、トヨタレッドテリアーズのBubba Nickles選手、そしてイタリアから参戦のSGホールディングスギャラクシースターズErika Piancastelli選手の3名、指名選手は伊予銀行ヴェールズのLisa Maulden選手でした。プレゼンターはJDリーグオフィシャルパートナーミズノ株式会社の長岡一郎氏。

インタビュアーは後藤明日香選手。後藤希友選手には、アボット選手が退団され来シーズンは主軸となると思うが意気込みを聞きました。「モニカは14年間トヨタを支えてきた。自分もあと10年トヨタを支えられるように頑張りたい」切石選手にはひとりひとりのピッチャーに対してどんなリードを考えているか?「トヨタはいいピッチャーが沢山いるので、話をしながらそのピッチャーに合わせた考え方に合わせるようにしている」鎌田選手には走攻守が備わった選手だと思うが来シーズンに向けた意気込みは?「このような賞をいただけたことは個人的には嬉しいが、決勝トーナメントを通じて大事なところで打てないと最後は勝てないことを思い知った悔しいシーズンだったので来シーズンは今年の自分の成績を超えることとチームの結果と両方達成できるように頑張りたい」川口選手には来年に向けた目標や課題を聞きました。「個人的には来年も個人賞が獲れるようにもっと頑張ることとチームとしては来年こそは決勝トーナメンに進めるように全力で伊予銀行らしく頑張りたいと思う」辻井選手は祖父母が会場に来ているとのことで率直な気持ちは?「いつも遠いところまで応援に来てくれる祖父母の前でこのような賞が獲れてうれしく思う。今シーズン課題も多く見つかったシーズンになったので来シーズンはその課題を潰してしっかりチームに貢献できるよう頑張っていきたい」樋口選手には今回三冠だが来シーズンの目標は?「自分は長打力が持ち味なので今年と同じように本塁打賞を獲れるようにしたい。そうすると必ず打点もついてくるのでそこを目指して、バッティングをもっと磨きたい。」Lisa Maulden選手には今年を振り返ってどんな一年間だったか?「めっちゃ楽しかった。JDリーグも楽しくてすごいリーグ。来年も応援よろしくお願いします」と日本語で答えました。来年の活躍が楽しみですね。と後藤明日香選手のインタビューを締めました。尚、StacyPorter選手、Bubba Nickles選手、Erika Piancastelli選手は既に帰国しているため欠席でした。

Most Wow! Player of the Year
カーリー・フーバー(デンソー)

Most Wow! Player of the Year賞はデンソーブライトペガサスのCarley Hoover選手でした。この賞はレギュラーシーズン全試合で実施したMost Wow! Player賞を最も多く受賞した選手に贈られます。フーバー選手は今シーズン7回受賞しました。プレゼンターはファン代表の及川氏。インタビュアーは須藤麻里子選手でした。

JDリーグ特別表彰
DIAMOND PLAYERS’ AWARD
モニカ・アボット(トヨタ)
山田恵里(デンソー)

JDリーグ特別表彰DIAMOND PLAYERS’ AWARDには、トヨタのMonica Abbott選手とデンソーの山田恵里選手が受賞しました。この特別賞はJDリーグ及び日本ソフトボール界に対し多大な貢献が見られた選手・団体に贈られます。アボット選手は2009年より14年間日本リーグでプレーし、MVPを4回、最優秀防御率賞を7回、最多勝利投手賞を4回、ベストナインを6回、合計21タイトルを獲得しました。今シーズンをもって日本でのプレーを引退します。既に帰国し欠席でしたがビデオメッセージが紹介されました。

Monica Abbott選手

山田恵里選手は2002年より日本リーグでプレーし、首位打者賞5回、本塁打王1回、打点王1回、全1502打席461安打をマーク、通算打率3.73という素晴らしい記録を残しました。通算21年間プレーし今シーズンをもって現役引退を発表しました。プレゼンターはJDリーグ島田利正チェアマン。インタビュアーは坂本実桜選手。

Wow! Experience賞
須藤麻里子(大垣ミナモ)
松尾ほの華(日本精工)
千葉咲実(シオノギ)
安川裕美(伊予銀行)
乙津向茄秋(タカギ北九州)

Wow! Experience賞には2021年12月に開催されたJDリーグ公式記者会見で司会進行とオープニングアクトで見事なWow!を届けてくれた5名が選ばれました。

(表彰式概要)

開催日程・場所
日程: 2022年11月30日(水)13:00開会・16:00閉会

場所:東京プリンスホテル プロビデンスホール
(〒105-8560 東京都港区芝公園3-3-1)
https://www.princehotels.co.jp/tokyo/