300奪三振・500奪三振が示す支配力 戸田中央無敗を支える“奪三振投手”の価値 2026JDリーグ第3節投手総括 女子ソフトボール

戸田中央無敗の裏には
『三振を取れる投手』
投手部門では今節で2つの記録が達成された。
増田侑希の300奪三振と後藤希友の500奪三振である。
増田侑希はリーグ5年目なので換算すると1年間に71個、
後藤希友はリーグ8年目なので同じく換算すると1年間に61個の三振を奪っていることになる。
どちらも驚異的な数字であることは間違いない。


三振を取れる投手にはどのような特徴があるのか。
2人の共通点を見てみると、『球速』と『決め球』がキーではないだろうか。
リーグ内でも100キロ前後の投手が多い中、平均球速が105キロを超えてくると中々打ち崩すことが難しくなってくるように思う。
2人はまずこの球速を出すことができる。
次に、決め球。増田侑希はピカイチのチェンジアップを持っている。彼女のチェンジアップはわかっていても打てないレベルではないだろうか。ここまでデータが普及している中、チェンジアップでの空振りが多いことが、彼女のチェンジアップのレベルの高さを物語っている。

後藤希友のチェンジアップも素晴らしい。球速がある分、打者がチェンジアップに対応しきれないシーンは印象的だ。それに加え、後藤は左投手には貴重な、シュートのようなボールを右打者のアウトコースに投げることができる。彼女の強みはここではないか。110キロのインコースを投げられてから110キロのコースぎりぎりのアウトコースを強打できる打者は中々いない。腰が引けて当てに行ったバットが空を切るシーンは記憶に新しい。
この2つの点が、2人には確立されているように思える。

ソフトボールは点取りゲーム。点に結び付けるためにランナーを先の塁へ進めていけば得点する確率が当たり前に上がっていく。そこで三振を取れるということがどれだけチームの勝利に直結しているか、お分かりだろうか。
戸田中央躍進の裏側で、2人の力が鍵を握る。
『どのチームが』、『誰が』、
ここまで無傷の戸田中央に
黒星をつけるのか
ここまで50得点(全チーム1位)の戸田打線。1試合平均得点7点と昨年に続き打線は好調。
だが今節、戸田打線に待ったをかけたのはNECの山本すみれとデンソーの遠藤杏樺。
土曜日、NEC対戸田の試合では山本すみれが3安打の好投。初回の連続四死球と中盤のソロホームランで失点したものの、十分に戦える内容だった。

日曜日のデンソー対戸田では遠藤杏樺が4安打1失点の好投。初回にワイルドピッチさえなければ勝利も…という内容だっただけに悔しい敗戦になったがこちらも戸田打線に堂々の内容だった。
1点差を勝ち切る戸田中央もさすがとしかいいようがない。
今後の試合展開が楽しみである。

西は日本精工が開幕ダッシュも…
開幕2連勝で勢いを見せた日本精工が今節3連敗。前節から合わせて5連敗となってしまった。
今年外国人を2枚獲得し、日曜日に初先発の小栗巳緒乃が2回を投げ1失点で敗戦投手となった。
試合が大崩れしているわけではなく3試合とも僅差の戦い。投打が噛み合わず負けはついてしまったがここからの巻き返しに期待。

トヨタ、織機、SGHが
5勝で並ぶ
豊田自動織機は昨年までチームを支えていたダラス・エスコベドが抜け、今年は山下千世と堀脇千晴がチームを支える柱になると期待。山下千世は昨年プレーオフ、ダイヤモンドシリーズでの大一番で登板し、期待に応えた一年になった。今年はまだ本領を発揮できていない中、我慢強いピッチングをしているのが3年目の堀脇千晴。日曜日の伊予銀行戦では3回に3点を失うも最後まで意地のピッチングを続け味方の援護もあり勝ち投手に。2人の力が今年の豊田自動織機には必要不可欠となりそうだ。


第3節終了時 投手成績
第3節終了時(規程投球回数14)
防御率ベスト10
1位 後藤希友(戸田中央) 0.67
2位 Georgina Corrick(日本精工) 0.74
2位 Kathryn Sandercock(SGH) 0.74
4位 Ally Carda(ホンダ) 1.03
5位 Jailyn Ford(トヨタ) 1.09
6位 中邨花菜(SHIONOGI) 1.21
7位 Carley Hoover(ビックカメラ) 1.22
8位 Alana Vawter(デンソー) 1.50
9位 山本すみれ(NEC) 1.77
10位 三輪さくら(SHIONOGI) 1.83
勝利数ベスト10
1位 Carley Hoover(ビックカメラ) 4勝
2位 後藤希友(戸田中央) 3勝
2位 Kathryn Sandercock(SGH) 3勝
2位 Ally Carda(ホンダ) 3勝
2位 Jailyn Ford(トヨタ) 3勝
2位 Alana Vawter(デンソー) 3勝
2位 三輪さくら(SHIONOGI) 3勝
8位 Georgina Corrick(日本精工) 2勝
8位 Megan Faraimo(トヨタ) 2勝
8位 庄司奈々(伊予銀行) 2勝
8位 増田侑希(戸田中央) 2勝
8位 永井柚衣(SGH)2勝
8位 鹿野愛音(タカギ北九州)2勝
奪三振ベスト10
1位 Carley Hoover(ビックカメラ) 36
2位 Madison Penta(日本精工) 28
3位 Jailyn Ford(トヨタ) 26
3位 三輪さくら(SHIONOGI) 26
5位 Ally Carda(ホンダ) 25
6位 Kathryn Sandercock(SGH) 24
6位 永井柚衣(SGH) 24
8位 後藤希友(戸田中央) 22
8位 鹿野愛音(タカギ北九州) 22
8位 坂本実桜(日立) 22




